三浦南海子の彩色ケア・色カルタブログ

感性

認知症の人は普段不安感が強い ですが
そればかりではありません。
もの忘れは進みますが、感情は残ると言われています。

ある老健施設でのこと
色カルタを定期的に実践していた際、
施設スタッフはその人のことを
「ほとんどおしゃべりしない寡黙な人」と
思っていました

普段はじっと黙って何を考えているか分からないSさんでした。

色カルタをすると…
私が挙げたカルタの題目に対して、
一度きちんと考えたあと、
その言葉のイメージの色をす早く取っていきます。

朝の色~あけそうな気配がするから薄紫、 
夏の色~着るものが薄くなるからピンクベージュ、
楽しい色は一家団欒の赤い色、
温かい色~ストーブの炎の色 赤 、
怠惰な色~なんだかだらだらしてしまう色は薄濁ピンク、 
正月の色は 全てが新しく感じられる門松の竹の新しい緑

このように次々と色カードを取る姿を想像できますか?

私はいつもその方が何を連想して色を取ったか伺うのが
楽しみになっていました。

みずみずしい感性が感じられます。
いつも何だか嬉しい気持ちになっていました。

認知症になっても残る感情は豊かな人がいます。
Sさん、いつもありがとうございました!!

 

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